FOOD SPACE

繁盛店の秘訣

■■■「繁盛店の秘訣」第2回「まるはちラーメン」Vol.2■■■

2016/12/15

「繁盛店の秘訣」第2回「まるはちラーメン」さんの2回目のレポートをお送りいたします。
前回は「素人から繁盛店を作るまでの軌跡」をレポートいたしましたが、今回は繁盛店に至るまでに犯してしまった大きな失敗談と、その経験を踏まえた繁盛店の秘訣5つのポイントについて語って頂きました。

■■■「繁盛店の秘訣」第2回「まるはちラーメン」Vol.2■■■

【曙店の閉店】
まるはちラーメンをオープンして、ある程度軌道に乗った頃、第二号店をオープンさせましたが、開店から1年未満で閉店させてしまいました。
今振り返ると、色々な要因が重なっての閉店でした。

【閉店の要因】
①十分なリサーチもなく、ラーメンの味を本店と変えてしまった
まるはちラーメンの塩ラーメンはもともとコスト安くするためのラーメンだったが、曙店はコスト度外視で「赤坂離宮」通りの味を再現したが、コストを上げた割にお客さんの受けが良くなかった。
②ターゲットのニーズを読み間違えた
最初は本店同様、塩ラーメンメインでオープンしたが、塩ラーメンは昼に食べるラーメンとして受けずお客さんがはいらなかった。その後メインをとんこつに変更したが、変更した時点では既に客が入っていない状態だったので広まることもなく、客足が伸びなかった。
③人的マネジメント不足
本店の方にかかりきりになってしまい、あまり顔を出すことができなかった。雇った人との信頼関係を築けず、お店を改善していこうという気持ちを共有できなかった。
④立地
そもそも2店舗目を郊外である曙にした理由は、まるはちラーメンでランチの店を作りたかったから。しかしランチ需要は少なく、夜の呑み帰りや、朝帰りする職についているような人からの需要が高かったため、郊外立地だと客足が遠のいた。

【閉店を踏まえた反省点】
この失敗で学んだのは、「コンセプトはぶれてはいけない」ということと、「人材、立地に関して妥協してはいけない」ということ。本店は当時でも儲かっていたので、本店のモデルをそのまま行えば成功していたかもしれない。
また、人材、物件に関しても、開店を焦って妥協して決めると取り返しがつかなくなるという事を痛感されたそうです。

【まるはちラーメン繁盛の秘訣5つのポイント】
①立地条件 
②地域密着型 地域の人の口コミで集客をUPする
③ライバルが少ないところで店を出す
④商品差別化 ラーメンといえば醤油・とんこつなのを塩で勝負
⑤情報収集

★コンサルタント宮川のCheck Point!★

飲食店経営で重要な事の1つに、「お店のコンセプトを決めること」が上げられます。
わたしたちFOOD SPACEでも、まずは最初に「コンセプトシート」を使ってお店の土台(基礎)を作ります。
丸地さんも「コンセプトはぶれてはいけない」と仰っていますが、そもそも「コンセプト」を決めるのは、経営判断をするときに重要な判断軸となるためです。
では、コンセプトを決めるにはどのようにすれば良いでしょうか?

【コンセプト設定の基本形】
①「業種」&「業態」を決める
②「ターゲット」を決める
③「メニュー・商品」を決める
④「価格」を決める
⑤「立地」を決める
⑥「店舗イメージ」を決める

 次にそれぞれのフェーズについて解説します。

①「業種」&「業態」を決める
業種:「何を売る店か」
⇒「中華料理屋」「ラーメン屋」「そば屋」など、「○○屋」や「○○店」と表現できるのが業種です。
業態:「どのように売るか」
⇒「ファーストフード」「立ち飲み」「ファミリーレストラン」など、その店で売るものをどのようにして売っているかという売り方を表す言葉です。
基本的には、「業種×業態」というように、業種と業態を組み合わせてみます。
つまり、どんな業種の店を、どんな業態で営業するのか、これを考えていきます。
例えば、焼肉の一番カルビさんの場合は、「焼肉(業種)×ファーストフード(業態)」と表現できます。
このように、業種と業態の組み合わせ次第では、様々な可能性が生まれますので、新しい組み合わせでオリジナルな業態を開発することも可能となります。
②「ターゲット」を決める
  唐突ですが、皆さんのお店のターゲットは誰でしょうか?
20代女性?30代の主婦?はたまたサラリーマン?もし、このぐらいのターゲット設定しかしていないとしたら、そろそろ「時代」に合わなくなってきている可能性があります。
ひと昔前までは、「30代女性」「20代女性」というふうにターゲットを決め、そこに商品を売っていくことが有効でしたが、今はそういうターゲットの決め方は有効ではなくなってきています。
現代社会においては、消費者が個性化しています。
インターネットが日常化して、たいていのモノはインターネットで買えるようになっていますし、フェイスブック、ツイッター、ブログなどのソーシャルメディアを中心に情報が劇的に増えています。
それに伴い好みも多様化して、欲求も多岐にわたっています。
つまり、「20代女性」や「30代の主婦」という人はもうどこにもいません。
  これからは、「あの人に」と言い切るくらいにターゲットを明確化することが必要となります。
  それには、最低でも以下3つの軸でターゲット設定をする必要があります。

■属性
年齢・家族構成・職業・年収・居住地・学歴など基本的な属性

■価値観
大切にしているもの・考え

■悩み・課題・夢・願望
今、解決したい悩みや課題・今、かなえたい夢や願望

いかがでしょうか?ここまでターゲットが明確になれば、訴える内容(プロモーションの方法)も明確になりますよね?ターゲットを明確にすればするほど、効果の高い宣伝方法も明確になります。

③「メニュー・商品」を決める
  メニューを決めるには「メニュー数」「バランス」「独自性」の3つのポイントがあると言われています。
  お客様は外観や内装、接客などと合わせて、メニューの内容や価格を含め、総合的にお店を評価しています。そこで、できるだけメニュー数を多くしないと、お客のニーズを満たせないと考えがちなのですが、お客様の心を掴むためには、数多くのメニューを取りそろえる必要は必ずしもありません。
  基本的には、客単価を高めに取りたい場合は、メニュー数を絞り、客数を取りたい場合はメニュー数を多くする必要があります。
  一般的には、居酒屋の場合客単価2,000~2,500円の店舗で100品、3,000円で60~70品、3,000円以上の場合は40~50程度と言われています。
  客単価を取るには、料理の質を担保するための工数や、演出などでのサービス面でも手間がかかりますので、少数精鋭で行く必要があります。
  そして、メニューの総数を決めたら、次はジャンルを5つに分けて、それぞれに対応したメニューを考えます。
具体的には、1.温かい前菜、2.冷たい前菜、3.肉料理(メインディッシュ)、4.魚料理(メインディッシュ)、5.その他(ご飯類、デザートを含む)に分類します。
全体像を明確に決めてから、個別のメニューを考える事により、戦略的にメニューを構成することが出来ます。
メニューの構成は、各ジャンルの比率を均等にしてもいいですが、お店のコンセプトや業種・業態など必要に応じて各ジャンルの比率を増減させてメリハリを付けていきます。
また、食事とドリンクの比率については、レストランなど食事中心の店はフードメニューとドリンクメニューの比率で7対3、居酒屋なら6対4、バーなどお酒中心の店は2対8が基本となります。

④「立地」を決める
  誰でも良い立地にお店を出店したいと考えるのは当然のことですが、では“良い立地”とはどういう立地でしょうか?
・商圏人口の多い
・通行量が多い
・競合が少ない
・家賃が安い
・投資が安く済む
良い立地を選ぶには、上記のように様々な要素が含まれます。そして、どれも非常に重要な要素ですが、どの要素を優先すべきなのでしょうか?
私達FOOD SPACEでは、「コンセプトによって良い立地条件は変わる」と考えています。
例えば、「平日の夕食は1人でも入れる飲食店で済ます20代~30代の女性をターゲットにしたイタリアン×バー」をコンセプトにするのであれば、「駅前ではあるが、少し繁華街からは外れた立地」を選びますが、「20代のサラリーマンが同僚と普段使いする居酒屋」というコンセプトであれば、繁華街からは離れない方が良いという判断が出来ます。
現実的には、狙った物件が簡単に見つかるケースは稀ですので、ある意味理想論となりますので、物件によってはコンセプトを変えるという事も必要になって来ます。

⑤「店舗イメージ」を決める
  結論、「立地」と同じく、コンセプトによって店舗をイメージを決める必要がありますが、これも現実的には難しく、そもそも皆さん、コンセプトに沿って最適な店舗イメージを描けますでしょうか?正直、私には自信がありません。。。
  では、どのようにすれば良いのでしょうか?これは「出来る人にお願いする」しかありません。デザイナーさん、設計士さん、工事業者さん・・・。
  ただ一つ言える事は、誰にお願いするにしてもイメージを出来るだけ正確に「伝える」事が重要になります。そのためには、数多くの施工事例を見たり、具体的な「色」や「場所(国・地域など)」「人」「モノ」「場所」について伝えられるよう、とにかく多くの画像を見る事をお勧めします。

・・・と、少し長くなってしまいましたが、「まるはちラーメン繁盛の秘訣5つのポイント」が、この「コンセプト設計の基本形」をしっかり踏まえた形になっているのもお分かりいただけたかと思います。
飲食店の経営経験がなくとも、サラリーマン時代に培ったものや、自らの経験(成功・失敗含めて)を振り返った上で「より良くしよう」と突き詰めれば、原理原則に立ち返るのだという事を、実感しました。

以上、「繁盛店の秘訣」第2回「まるはちラーメン」Vol.2でした!
次回は、まるはちラーメンさんの最終回をお届けします。
どうぞご期待下さい!

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